2016年 02月 15日
日本口腔インプラント学会で発表してきました |
2/13〜2/14に東京にて開催されました日本口腔インプラント学会 第35回関東・甲信越支部学術大会において、「インプラントを用いた固定性と可撤性補綴装置により咬合を回復した症例」という演題で、発表を行いました。
義歯の鉤歯となっていた前歯部ブリッジが動揺しており、歯根破折、縁下カリエスのため21⏊3が抜歯となり、上顎の残存歯である 765 3⏊ 7は歯周病による骨吸収により動揺がありました。最小限のインプラントを用いた可撤性補綴による治療を考えましたが、義歯を外したときの審美性の要求が高かったため、2⏊1 34部に4本のインプラントを埋入し、2⏈3はインプラント支持の固定性のブリッジ、臼歯部は、動揺のある765⏊ 7と⎿4部のインプラントにより、コーヌス義歯による可撤性補綴を行った症例です。
下顎は5⏉5をインプラントアンカーを用いて遠心移動し、大臼歯部の咬合を確保しています。補綴終了後4.4年(プロビジョナルデンチャー装着後7.6年)になりますが、問題なく経過しています。正中はほぼ一致し、前歯部から犬歯、臼歯部にかけての被蓋も、上下歯列形態もほぼ左右対称です。左右差なく均等に噛みやすい歯列、咬合が確保されていること、感覚機能を有する天然歯どうしの臼歯部の咬合支持を確保したことなどが、良好な予後が得られていることの一つの要因と考えています。
弱体化した臼歯部とインプラントを2次固定する可撤性補綴は、歯周補綴の一つの有効なオプションになり得ることが示唆されると考えています。
なにより、長期間にわたる治療についてきてくれ、現在も定期的にメインテナンスに来院してくれる、患者さんの健康観が、よい結果が得られている一番の要因だと思います。現在の状況が永く維持されるよう経過観察していきたいと考えています。
義歯の鉤歯となっていた前歯部ブリッジが動揺しており、歯根破折、縁下カリエスのため21⏊3が抜歯となり、上顎の残存歯である 765 3⏊ 7は歯周病による骨吸収により動揺がありました。最小限のインプラントを用いた可撤性補綴による治療を考えましたが、義歯を外したときの審美性の要求が高かったため、2⏊1 34部に4本のインプラントを埋入し、2⏈3はインプラント支持の固定性のブリッジ、臼歯部は、動揺のある765⏊ 7と⎿4部のインプラントにより、コーヌス義歯による可撤性補綴を行った症例です。
下顎は5⏉5をインプラントアンカーを用いて遠心移動し、大臼歯部の咬合を確保しています。補綴終了後4.4年(プロビジョナルデンチャー装着後7.6年)になりますが、問題なく経過しています。正中はほぼ一致し、前歯部から犬歯、臼歯部にかけての被蓋も、上下歯列形態もほぼ左右対称です。左右差なく均等に噛みやすい歯列、咬合が確保されていること、感覚機能を有する天然歯どうしの臼歯部の咬合支持を確保したことなどが、良好な予後が得られていることの一つの要因と考えています。
弱体化した臼歯部とインプラントを2次固定する可撤性補綴は、歯周補綴の一つの有効なオプションになり得ることが示唆されると考えています。
なにより、長期間にわたる治療についてきてくれ、現在も定期的にメインテナンスに来院してくれる、患者さんの健康観が、よい結果が得られている一番の要因だと思います。現在の状況が永く維持されるよう経過観察していきたいと考えています。
by y-dc
| 2016-02-15 22:00
| 歯科臨床